余田臥龍梅
余田地区の赤子山(標高230m)の北麓斜面にある野生の梅の老樹で、室町時代のものと伝えられる余田臥龍梅。全国でも大変珍しい姿のこの梅は、往時枝の張る様がまるで龍の臥す姿に似ていることから臥龍梅と呼ばれ、毎年みごとな花を咲かせ人々に親しまれています。
入口付近から見た余田臥龍梅。平地ではなく段々畑のようになっている。
遊歩道には階段が設置されているので歩きやすいと思う。
さて、余田臥龍梅は昭和8年(1933)の国の天然記念物指定時は、根元の周囲約5.5mで4本の枝幹を出していたようだけど、老いのため枯死。
現在の独立している株は、四方に伸びていた枝が地面についた部分から生じた十数本の新株で「飛梅」と呼ばれている。
飛梅を含め約70本の梅の木が周辺に植えられている。臥龍梅の苗の植樹を行っているので、2023年現在では約80本になっている。
枝の張る様が龍の臥す姿に似ている。だからずっと見ていても飽きない。野生の梅は全国で天然記念物に5件指定されているけど、県下ではここだけ。
かつて、この地は梅林と呼ばれるほどだったけど、明治維新前に畑地にするため中央の老樹だけ残して他はいずれも伐採したようだ。
地域の環境学習の場として利用するために、余田地区をあげて2003年に周辺環境整備(遊歩道・東屋の整備)を実施。臥龍梅保護のために立ち入り禁止場所もある。
この日の午後、近所の方たちだろうか、シートを広げて食事をしながら談笑してた。静かな臥龍梅周辺には常に大きな笑い声が響いていた。こういった光景はのどかでいいもんだな♪
所々にベンチも設置されている。利用してもいいだろう。
現在は梅も大きくなって、見応えも上がっているだろう。再び旅をしようと思ってはいるんだが…。
緑の案内図は11本の臥龍梅の位置を示している。
梅の見頃は2月20日前後くらいだろうか。
余田臥龍梅は赤子山の北麓斜面にあるので、柳井市を展望することもできる。ただ、写真を見ての通り道は狭い。
駐車場もかなりの狭さなので注意が必要だ。8台くらいは停められるだろう。そして、バック停め推奨。
トイレはないけど、開花期間中は仮設トイレが設置されるとのこと。詳しく知りたいなら柳井市役所商工観光課に連絡するといいだろう。
INDEX