本州最西端に位置し、三方を海に囲まれ自然美にあふれた山口県。
今日はどこを旅してみようかな♪
藍場川は阿武川と新堀川を結ぶ2.6kmの人工の川で、農業用水を主目的に松本川の水を取り込むために開削。その後、延享元年(1744)に川舟が通航できるまでに整備され、農業用水路のほか、川船を通して薪炭や米穀類などの運搬にも用いられようになりました。 今も舟の向きを変えた「舟廻し」や、舟が通り易いように両岸より高く石垣を持ち上げた石橋が多く見られます。
江戸時代は大溝と呼ばれていましたが、幕末に下流の江向の川端に藍場(藍玉座)ができた為、いつしか藍場川と呼ばれるようになりました。
暑〜い真夏の昼間に萩城下町を散策したもんだから、藍場川に来た時にはもうヘロヘロ。でも藍場川は今まで一度も見たことなかったから、のんびり歩いてきた。
のんびりというより、疲労のため行動力が落ちていたというほうが正解か(笑)川水はとてもきれいで透き通っている。鯉も多い。
時折、鯉にエサをあげる人々の姿も見られる。周辺の人々の生活はゆっくりとしたものかもしれない。舟が通り易いように両岸より高く石垣を持ち上げた石橋。
昔ながらの景観をよく残しており、歴史的景観保存地区に指定されている。もともと農業用水だったものを大きく開削したきっかけは、6代藩主毛利宗広の参勤。
岡山城下に立ち寄った際、瀬戸内海に注ぐ吉井川から城下へ倉安川という大きな溝を掘って水を引き入れて生活に活用し城下の経済が潤っていたのを目にしたことからこれを真似したようだ。桂太郎旧宅より20m先を歩けば旧湯川家屋敷がある。湯川家は禄高23石余の武士だったそうだ。
藍場川の最も上流にあり、藍場川の水の管理をしていたようだ。江戸時代の地図では「樋番(水門の番人)」と書かれている。さて、この旧湯川家屋敷に来た時はすでに体力も底を尽きかけていた。真夏に午前中から歩きまわれば予想はできたわけだが、その疲労によって写真の撮り忘れどころか、パンフレットも取り忘れてしまっていた。
それなりの撮影はしたと思っていたけど、一番肝心な台所の「ハトバ」を撮り忘れたな…。川の水を家の庭に引き込んで池を作り、池から出た水を建物の下をくぐらせて台所に流す。台所の真ん中は水ぎわまで降りられることができ、ここで水を汲んだり、 野菜を洗ったりすることができる。
このしくみを、ハトバと呼ぶそうだ。写真は風呂場にあるハトバ。台所よりは小さいけど、ここでも水を汲むことができる。川の水を引っ込んで作った庭。もちろんこの池にも鯉は泳いでいる。ここからハトバへと流れて家庭用水として利用され、再び藍場川へと戻っていく。
旧湯川家屋敷で、ゆっくりと藍場川を生活に利用したしくみを見てみよう。
藍場川・旧湯川家屋敷
旅をした日
2012年07月29日
………………………………………営業時間(旧湯川家屋敷)
9:00~17:00
………………………………………定休日
無休
………………………………………料金
100円。
………………………………………駐車場
無料(藍場川駐車場)
………………………………………周辺の立ち寄りスポット
桂太郎旧宅
橋本川の水仙と桜並木
………………………………………最終更新日
2021/05/19
内容一部変更