周防国分寺の百日紅(さるすべり)
天平13年(741年)聖武天皇の勅願により、国ごとに建てられた官寺のひとつ。創建当初の境内に今も伽藍を残すのは珍しく、境内地は国の史跡に指定されています。
また、境内には130本の百日紅(さるすべり)が植えられ、7月中旬から9月上旬頃まで見頃を迎えます。
国分寺金堂
毛利重就の命によって1779年(安永8年)に建立(再建)。完成は1788年(天明8年)頃。金堂は旧周防国分寺の金堂跡に建てられている。
金堂にみならず、創建当初の境内に同じ規模や配置で寺域が残っているのは、きわめて珍しい例なんだって。
仁王門
室町時代の製作とされる阿吽形の金剛力士像を安置。かつての門は1417年(応永24)に焼失したが、1696年(文禄5)に毛利輝元が再建し、1767年(明和4)に毛利重就が大改修。夏に防府天満宮から歩いて訪れたら暑くてめちゃくちゃ疲れた(笑) 駐車場はあるのでご安心を。
五本線の筋塀
周防国分寺の築地塀には定規筋と呼ばれる5本の白い水平線が書かれている。御所、門跡寺院、勅願寺院などで用いられ、皇室に由来する格式を表し、その格式の高さに3本、4本、5本があり、5本が最高。周防国分寺は5本
さて、暑い夏にわざわざ歩いてきた理由は、境内に咲く百日紅。
さすがに2015年の再訪は駐車場まで車で行ったよ(笑)
境内には130本の百日紅が植えられ、7月中旬から9月上旬頃まで見頃を迎える。2013年は梅雨明けが早かったため、開花も2週間早く、7月末にはピークを過ぎていた
2015年は8月5日で満開だった。
国分寺で植栽を行ったのは2004年のことらしい。金堂に鎮座する本尊・薬師如来を参拝し、境内を散策することで、災いや厄を滑り落とすという意味が込められているそうだ。
なるほど、では引き続き境内を散策してみよう。
塔跡
境内右隅に見えるのが、かつて聖武天皇自らも金字の金光明最勝王経を写経し収めた七重塔(創建当時)があったとのこと。七重塔は落雷等の火災で失われ、鎌倉時代には五重塔に変わり、その五重塔も室町時代(1417年)の伽藍全焼の際に消失し現在に至っている。
仏足跡
お釈迦様が入滅されてから、偉大なお釈迦さまの姿を人の手で表現できないとして、人々はお釈迦様の象徴として、仏足石、法輪、菩提樹を拝んだ。
日本最古の仏足石は、奈良薬師寺(753)にあり、仏足石は全国でも100前後しかなく珍しいらしい。
左に立つ大きな木は樹齢800年のケヤキ。
左は樹齢1000年の槇、右は樹齢600年の楠。
特に楠の見応えがいい感じで、直接触れたらパワーが貰えそうだ。
とりあえず、どこの名所でもクスノキを見たら触ってる(←クスノキ大好きらしい)
こういう風景は、萩市の夏みかんを思い出すね。
梅雨明けが極端に早くなければ、見ごろは8月上旬頃になるであろう百日紅。
夏の防府観光の際は立ち寄ってみてはいかが?
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