南明寺の糸桜(2006~2018)
南明寺のイトザクラは、江戸時代から萩の人々に広く知られており、「南明寺の糸桜、散っちゃあ、行っちゃあ、見ちゃああっても、咲いちゃあ、行っちゃあ、見ちゃあない」(そろそろ咲いただろうと思って行ってみても、すでに桜は散っていた)と萩地方の方言で歌われています。
開花が早く、ソメイヨシノが咲く頃には散っていることからの歌ですね。
南明寺のしだれ桜は歌にあるように、山口県内で最も早く咲くしだれ桜として知られている。見頃は3月中旬~下旬で、一般的なソメイヨシノが咲き始める頃には散っているかな。
南明寺のしだれ桜は、第4代住職源海和尚が植樹したのが始まりといい、樹齢は約300年以上。当時は3本あったが2008年に1本倒木し、現在は2本になっている。
天保年間(1830~43)に編纂(へんさん)された
八江萩名所図画に、南明寺の枝垂れ桜の下で花見をする人々が描かれているらしい。昔から親しまれてきたんだね。
日曜日にも関わらず人はそんなに多くはなかったけど、それでもベンチは空いてなかった。というわけで、こちらの糸桜の下に座ってパンを食べた。パンは近くのザ・ビッグで購入。塩バターめんたいをチョイスしたけど、これが正解。とっても美味しい♪
見上げれば、すぐそこに糸桜があって最高の花見だ。
お寺の境内なので、マナーを守ってお花見を楽しもう。ここに限らずどこでもそうだけどね。
萩市桜名所の中のおすすめスポットの一つだけど、入口が若干分かりづらく道が狭いかな。
午後からしか動けなかったので、南明寺の一か所に絞っての旅は2018年。なんか久しぶりと思ったら4年ぶり。
運動不足だったし散歩でもしながらと思って、萩往還の涙松を見ながら歩くと、まあ遠いこと遠いこと(笑) そう感じるのもやはり運動不足だからなのか。
ちなみに涙松とは、萩城下から山口へと続く萩往還で城下が見える最後の場所にある碑。往来者が松並木の間に見え隠れする萩を見返り、別れの涙を流すと言うので、ここの並木を「涙松」と呼んでいる。
吉田松陰が安政の大獄で江戸へ送られる際に、
「かえらじと思いさだめし旅なれば、一入(ひとしお)ぬるる涙松かな」と詠んでいる。
糸桜は満開で良かったけど、この日は空が霞んでいてちょっと暗くなっちゃったね。午後は少し良くなったので、午後からしか動けなかったのが逆にラッキーだったね。
それにしても、この後また歩いて萩往還梅林園まで戻らないといけないと思うと、ちょっと憂鬱だな(笑)
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